【緊急報告】【インドBIS】機械・電気機器安全(包括的技術規則)令:施行期限の「日付撤回」と現状の法的ステータス

皆様、2025年もいよいよ師走となりました。今年は季節の移ろいを一層早く感じた一年だったのではないでしょうか。

さて、最近はインドのBISに関するお問い合わせが急速に増えています。実務の現場では、どこから着手すべきか分からない、具体的な手順が見えないというご相談が目立ちます。特に輸出やグローバル展開を担う機械安全ご担当者にとって、最新動向を確実に把握することが欠かせません。

そのような状況の中で、皆様の実務に直結する重要な発表がありました。2025年11月13日、インド重工業省(MHI)はインド官報(The Gazette of India)を通じて、産業機械の安全規制に関する極めて重要な法的変更を公布しました。本記事では、入手可能な公式文書とに基づき、企業の機械安全担当者が直面する新たな局面を整理します。

目次

インドBIS今回の法的変更のポイント

  • 公布主体はインド重工業省 MHI。周知手段はインド官報 The Gazette of India
  • 対象は産業機械の安全規制に関わる領域
  • 正式な施行時期、適用範囲、該当する製品カテゴリー、準拠すべき安全規格や認証プロセスは、官報の記載およびその後の省令通知が確定情報の根拠となるスト

2025年11月13日の事実:施行日の「特定日付」が消滅

2025年11月13日、重工業省は以下の命令を公布しました。

命令名称:機械・電気機器安全(包括的技術規則)第2次改正命令 2025
Machinery and Electrical Equipment Safety (Omnibus Technical Regulation) Second Amendment Order, 2025

公布日:2025年11月13日

関連通知番号:S.O. 5179(E)

変更の趣旨:日付の書き換え
この改正により、これまでの法的拘束力を持っていた「施行予定日」が法文上から削除され、不確定な期間への変更が行われました。

改正前の規定(第1次改正時点)改正後の規定(2025年11月13日以降)
「本命令は、2026年9月1日から施行する」「本命令は、中央政府が官報において通知する日から施行する」
(Comes into force on the 1st September, 2026)(From such date as may be notified by the Central Government in the Official Gazette)

この変更は、単なる延期(Extension)ではなく、法的な施行期日の「白紙化(Indefinite Deferment)」を意味します。現時点において、本規制がいつ施行されるかを示す確定した日付は存在しません。

現在のBISステータス

安全担当者が認識すべき「現在の事実」は以下の通りです。

  • 規制自体は存続している: 「機械・電気機器安全(包括的技術規則)令 2024」そのものが廃止(Rescind)されたわけではありません。法的枠組みは維持されており、施行のタイミングのみが未定となりました。
  • 施行のトリガー: 今後の施行は、政府による「新たな官報通知(Notification)」の発出によって決定されます。自動的に施行される日付は現在設定されていません。
  • 対象機械の範囲: 第2次改正命令においても、規制対象となる機械(ポンプ、コンプレッサー、工作機械など)のリスト(第1スケジュール)に変更があったという記述はありません。対象範囲は維持されています。

インドBIS今後の対応

2026年9月1日という「デッドライン」は法的効力を失いました。したがって、同日を基準とした認証取得スケジュールの法的根拠はなくなりました。

しかし、規制の枠組み自体は有効なまま待機状態(Abeyance)にあります。安全担当者は、新たな通知が官報(Official Gazette)に掲載されるまで、この規制に対する法的義務を負うことはありませんが、政府がいつでも施行日を設定できる権限(Powers under BIS Act, 2016)を保持しているという事実を認識しておく必要があります。

参照ソース:

Legality Simplified: Government Notifies Second Amendment (Nov 13, 2025)

Ministry of Heavy Industries Official Website: Documents List (Nov 13, 2025)

REACHLaw Regulatory Update (Nov 14, 2025)

インドBIS 弊社の取り組み

弊社は、インドBIS のプロジェクトはVDEグローバルサービスジャパン株式会社、ビューローベリタスジャパン株式会社と連携しすすめて参ります。

ちょっとしたご質問や不明点でも結構です。まずは対象製品、予定スケジュール、輸出想定時期などをお知らせください。最適な進め方をご提案いたします。

ご相談はお気軽にご連絡ください。

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