2025年度・歳末のご挨拶:2期目の決算報告と、これまでの歩みを振り返って

2025年もいよいよ終わりを迎えようとしております。皆様におかれましては、どのような一年を過ごされましたでしょうか。

おかげさまで、弊社は無事に第2期の決算を終え、税引後も黒字を達成することができました。第1期と比較しても大幅な増収となり、順調な成長を実感できた一年でした。

これもひとえに、弊社を信頼し、大切なお仕事をお任せくださった皆様の支えがあったからこそです。心より御礼申し上げます。

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「奇跡」の始まりは、夏の造船所から

今、こうして機械安全コンサルタントとして活動できていることを、私は「奇跡」に近いことだと感じています。

弊社の原点は、2021年のコロナ禍中にあります。当時は会社員としての本業の傍ら、週末に大型船舶の消火システムコミッショニングを行うという「副業」からのスタートでした。

今でも忘れられない光景があります。 極暑の夏の日、瀬戸内海に面する造船所の中で重い機材を担ぎ、2リットルのペットボトルを4本も抱え、汗だくになりながら広い船内を歩き回った日々です。あの時の過酷な現場経験、そしてTUVラインランド時代から積み上げてきた機械安全・電気安全の知見。その両輪があったからこそ、副業時代から3年間連続で黒字を収め、法人成りすることができました。

現在は船舶の現場からは離れていますが、当時必死に学んだ「船級ルール」や「SOLAS条約」は、今の私のコンサルティングの基礎として、間違いなく活きています。

2025年の軌跡:挑戦と確かな手応え


本年も、機械安全の最前線で多くのプロジェクトに携わらせていただきました。※以下に挙げるものは、いずれも3ヶ月以上にわたって継続的に取り組んだプロジェクトの抜粋です。

  • 産業用ロボット(ISO 10218-1)の安全評価および機能安全開発サポート (機械指令・韓国KOSHA対応)
  • 半導体製造装置(アライナー)の安全評価(IEC 61010-1+A1)
  • 油圧ポンプシステム(EN 809)の機械安全評価 (機械指令対応)
  • 外資系化学メーカー様:薬品充填システム(EN 619)の韓国KOSHA対応評価
  • AGV(無人搬送車)の安全評価および機能安全開発サポート(ISO 3691-4)
    ※ 単なるに評価にとどまらず、実機検証を可能にする「試験場」そのものの開発に参画。試験所との強固なパートナーシップを構築し、評価・試験・認証支援までをワンストップで提供できる体制を整えました。
  • 大型プレスの周辺装置における機械安全評価 (機械指令対応)
  • 外資系自動車部品メーカー様:大規模リスクアセスメントプロジェクトの完遂とセーフティーコンセプトの提出

また、月2回(1日8時間)の年12回開催の定期的な機械安全トレーニングでは、最新の知見を盛り込んだ資料作成に力を注ぎました。正直に申し上げれば、体力・精神ともに非常にタフな場面もありましたが、「お客様の安全を守るために」と、がむしゃらに駆け抜けた一年でした。

私の作成したレポートやアドバイスが、お客様の具体的な利益に繋がり、「レポートの精度と質が非常に高い」と感謝のお言葉をいただけた時、何よりの喜びと励みを感じました。

広がる信頼のネットワーク

会社としても大きな転機となる出会いに恵まれ、以下の組織・団体様と専属エンジニアとして契約を締結させていただきました。

  • VLAC株式会社様
  • ビューローベリタスジャパン株式会社様
  • 公益財団法人 こうべ産業・就労支援財団様

それぞれの分野で権威ある組織様と共に歩めることを、身の引き締まる思いで光栄に感じております。

2026年に向けて:拡大、そして更なる精度の追求へ


2026年、弊社は事業の取り組みをさらに拡大させてまいります。 しかし、規模が大きくなっても、私たちが守るべき根幹は揺らぎません。

「今まで以上の精度と質を追求すること」

これを不変の使命として、一件一件のプロジェクトに全力を尽くす所存です。

皆様、どうぞ良いお年をお迎えください。 2026年も、インテリスク株式会社をよろしくお願い申し上げます。

インテリスク株式会社 代表取締役社長

中川 潤一

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